夏休みに入る少し前、初めての方でこんなお問い合わせがありました。
「夏合宿のようなのはやらないんですか?」
断言します。
「やりません。今までも、これからも」
生徒のためになるとは思わないからです。
以前勤めていた塾では2泊3日の夏合宿を毎年実施していました。
私も「長時間勉強できるよ」と生徒を勧誘しましたが、ある生徒の返答が真理であると今でも思い出されます。
「ただ長く勉強するだけなら自分でも出来るし、初対面の先生に教わるなら私は小西先生に個別で見てもらいたいです」
ちなみにこの生徒は定期テストでは5教科470点前後、偏差値は70を超え、前橋女子高校に進学しました。
色々な考えがあるのは承知していますし、他塾を批判したいわけではありません。
ただ、あくまで私的見解ですが、実際に通塾中の生徒が結果を出してきてくれているので、
ある程度自信を持ってメッセージを発信してもいいだろうと判断して今回のブログを書きます。
定期テストのような範囲が狭いものであればともかく、入試のような幅広い知識が問われるもので点数が取れるようになる、偏差値を上げるには最低でも1ヶ月は継続して勉強する必要があります。
効果的な合宿があるとすれば「三日間数学のみ」「三日間英語のみ」など教科を限定した場合だけでしょう。
確かに楽しい思い出になる可能性はありますし、他の生徒を見て刺激になる部分もあると思います。
しかし2,3日「広く浅く」勉強しても成績面での効果は薄いでしょうし、他にもっと時間とお金の有効な使い方はあります。
上記の理由から、個別指導塾 栄伸館では合宿やイベントは行いません。
栄伸館の夏期講習は「深く」をテーマに
夏期講習を行う上で私の中で決めていたことがあります。
生徒や保護者様のご要望を聞いたうえではありますが、
「この夏でこの子にはこれを出来るようにする!!」
という私の目標です。
この目標を成し遂げるためには「広く浅く」では意味がないのです。
ですから生徒によっては「1週間、関数のみ」「2週間、国語の読解のみ」など、見る人から見れば偏った内容だったと思います。
しかし、生徒の様子を見ていて
「おー、スペルミスなく英文を書けるようになったな」
「国語の読解力が明らかに上がったな」
「このレベルの数学の問題が解けるようになったか」
と私には感慨深いものがありました。
生徒からも
「夏休みに予習ができたので余裕を持って授業を受けられている」
「出来るようになった手ごたえを感じられてうれしい」
との声をもらっています。
学校の授業も始まり、塾も通常の時間割に戻りましたが、引き続き気を抜かず、中間テストや入試に向けて最適な授業を提供していきます。
偏差値19アップ その美しさ
7/2に初めて統一テスト(模擬試験)を受けてもらった中3生がいます。
その時の数学偏差値は46、つまり平均点に届いていなかったわけです。
しかし上記のように「深く」数学を教え込みました。
夏休みを経ての8/20実施の統一テスト。
結果は偏差値65、間違えた問題は正答率の低かった難問5つだけです。
1ヶ月半で偏差値19アップ。
仮に私が他人から聞いたとしたら信じられないと思います。
ただ、私はその成長の様子を身近で見ていますから、驚きはしません。
自慢の生徒だな、と誇りに思うばかりです。
画像を見ていただくと分かると思いますが、英語の偏差値も10上がっています。
これも凄いことですね。
棒グラフの伸びが非常に美しく感じられます。
偏差値も棒グラフも元来は数学的なものであり、分かりやすさのために産み出されたものです。
しかし、これを見て、その裏にある努力を考えると、それ以上のものを感じます。
長距離を苦しそうにしながらも懸命に走っている選手を見て、「美しい」と感動した時のように心が揺さぶられます。
詩人であれば、美しい詩や短歌の一つも作れそうですが、私は塾講師なので本業に精を出すことにします。
個別指導塾 栄伸館塾長 小西啓太