いつか書きたいなと思っていたテーマで書きます。
塾に入って着実に、あるいは飛躍的に成績が向上する生徒がいます。
そういった生徒の共通点は何なのか?
いくつか挙げていこうかと思います。
当てはまる点が多い方は今後、成績向上の可能性が高いはずですし、当てはまらない場合もそういった方向に導いてあげることで将来につながるかと思います。
では行きます!!
①向上心がある
向上心というと何か大げさに感じられるかもしれませんが、今のままで満足はしていない、もうちょっと上を目指したいな、という意識が少しでもあるか、ということです。
たとえば、
「得意の社会は80点取れてるから、苦手の数学も70点、いや同じくらいの80点取れるようになりたい」
「今は20位だけどできれば学年10位以内、一桁順位を取りたい」
「今の成績だと厳しいのは分かってるけど、〇〇高校へ行きたいなあ」
などですね。
「何が何でも!!」というような強い意志は必要ありませんし、ぼんやりとしたイメージでもいいのですが入塾後、早い段階で成績アップを果たす子というのは皆こういった向上心がある気がします。
逆に本人は成績や勉強の事にはあまり関心を寄せず、保護者の方ばかりが一生懸命になってしまっているケースもあります。
そういった場合、経験として結果を出すのにはやはり時間がかかってしまったり、うまくいかなかったりしたこともありました。
やはり大事なのは生徒自身が「もっとがんばろう」と思うことです。
ご家庭では、怒ったり叱ったりするのではなく、
「〇〇だったらもっと上を目指せると思うよ」
「こうしてみたらいいんじゃない」
などの前向きな声掛けをしていただくのがいいんじゃないかなと思います。
②危機感がある
①と似ていますが異なります。
「このままだとまずいのでは!?」と、どういったタイミングで感じるかは人それぞれです。
A 初めてのテストで平均点を下回ってしまった
B 今までは平均点くらいは取れていたのに30点を取ってしまった
C 学校の面談で「このままだと進学先はない」と言われてしまった
Aはさほど問題ありません。反省を活かして次がんばればいいいだけです。
Bも中2くらいまでであれば何とかなるかもしれません。
ただCの場合は・・・
本人の覚悟やがんばりしだいで何とかなる・・・と言いたいところですが、そうなる前に何か手を打たなければなりません。
危機感を持って塾での勉強を始めて成績アップを果たした生徒は何人も思い浮かびます。
ただ、できれば危機感→向上心へと早めにシフトしなければいけないというのは保護者の方々にも知っておいていただきたいところです。
なぜかというと、危機感は長く続かないからです。
のど元過ぎれば熱さを忘れ、一回成績が回復して満足してしまってまた下がってしまう・・・
以下繰り返し、のような事態は避けたいところです。
①と②を分けたのはこういった理由からです。
実際学年上位をとれた生徒はもっと上を、学年トップの子もキープしたいという風に自然となりますからね。
まとめると、きっかけは危機感からでもいい、ただそれを少しずつ向上心へと変容させる必要があるということですね。
③得意または好きな教科がある
ここでの「得意」は平均点以上を取れる、「好きな教科」は他と比べて勉強するのがさほど苦ではない、多少楽しさを感じたことがある、くらいに定義します。
英語でも数学でも理科でもなんでもいいのですが、得意または好きな教科がある生徒は高確率で伸びます。
たとえば社会が得意で、国語が苦手な生徒を想定してみましょう。
社会が得意ということは、記憶力がしっかりとあるということです。
記述問題で適切に説明できる場合は、語彙力や記述力も最低限あるということです。
そういった場合、国語も記憶してしまえばいいんです。
定期テストの国語はある程度聞かれることは似通っていますから、「こう聞かれたらこう答える」というのを覚えてしまえばいいわけです。
同じ問題を繰り返し解く、というよりは似ているけれど違う問題に多く取り組むのが効果的ですね。
古文、漢文や文法などは最たるものです。
覚えてしまえば高得点は取れます。
(初めて読む文章にどう対応するかという、本質的な読解力を養うためにはまた異なるアプローチが必要になってきますが)
色々なパターンが想定できますが、一つでも得意または好きな教科がある場合、苦手を克服できる可能性は十分にあります。
また、「数学だけ苦手」「英語だけ苦手」のように他は大丈夫なんだけど1教科が足をひっぱってしまっていて・・・という場合は経験上、学年トップクラスは十分に狙えると思います。
④持久力、忍耐力がある
ここでの持久力は長時間集中して勉強できる力を指します。
栄伸館では90分を一つの授業としていていますが、45分ごとに5分休憩が入ります。
もちろん水分補給やトイレ休憩をしていいのですが、その時間も真剣に問題に取り組む生徒が結構います。
その場合、私はあえて止めませんし、そういった子はやはり伸びやすいですね。
この持久力は小学生の頃に学習系の習い事をしていた子に備わっていることが多い気がします。
そして、忍耐力というのは長期的に物事をとらえられる力を指します。
たとえば入塾時の基礎的な学力が足りない場合、勉強してすぐに結果がでるとは限りません。
「1ヶ月勉強頑張ったのに・・・」と落ち込むのではなく、結果がでるまで2ヶ月でも3ヶ月でも努力を継続しなければなりません。
⑤言われたことをきちんとこなせる(素直さがある)
どこの塾でもそうだと思いますが、成績を上げるため、塾に入ったからには指示に従ってもらわないと困ります。
たとえば宿題をやってこない生徒を見て、別の生徒が言っていました。
「怒られるのが嫌だし、宿題をやってこない子がいるっていうのが信じられない」
と。
その生徒にとっては宿題や課題はやって当たり前のことでした。
仮に忘れてしまったとしても次から気を付けて改善していく生徒もいます。
こちらがする様々な助言を自分なりにでも理解し、実行してくれる生徒は伸びます。
最初から完成されているなら塾に入る必要はないわけです。
自分の未熟さを自覚したうえで、「この人のいうことを聞いて成長したい」と思えるような人に出会えたらその塾に入るのがいいかと思います。
私自身まだまだなので、できるだけ多くの人にそう思ってもらえたらと願うこともありますが相性もあるので100パーセントは無理です。
叶わぬ夢ですね。
最後に
今年の夏も非常にきびしい暑さになりそうですね。
ただ時期的にはそろそろ部活を引退したり、期末テストが終わったりで塾を考え始める方も多いかと思います。
そういった方々に対して少しでも参考になればとこのブログを書きました。
もう少ししたら夏期講習、期末テストの結果等をお知らせしようと思います。
それでは、皆さん暑さにはお気をつけて。
個別指導塾 栄伸館塾長 小西啓太